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【2020年】オンライン服薬指導料│点数や算定要件を詳しく解説

2020_オンライン服薬指導料
タマコ
タマコ
オンライン服薬指導が算定できる
プジキ
プジキ
遠隔診療と在宅の2種類で適応になったよ!

 

2020年度の診療報酬では、とうとうオンライン服薬指導に点数がつきました!

算定できるケースとして、オンライン診療を受けた患者と在宅患者の2種類ある。それぞれポイントをおさえていきましょう。

オンライン診療を受けた患者のケース

 まずは、遠隔(オンライン)診療を受けた患者さんに対する場合を見ていきます。

点数や算定要件、算定のポイントの順で進めます。

点数・算定要件は?

 

点数

(新設)
薬剤服用歴管理指導料4 オンライン服薬指導を行った場合 43点(月1回まで)

 

算定要件

[対象患者]
次のいずれにも該当する患者であること。

(1)医科点数表の区分番号A003オンライン診療料に規定する情報通信機器を用いた診療の実施に伴い、処方箋が交付された患者

(2)原則3月以内に薬剤服用歴管理指導料1又は2を算定した患者

[算定要件]
(1)別に厚生労働大臣が定めるものに対して、オンライン服薬指導を行った場合に、月に1回に限り所定点数を算定する。この場合において、注4から注10までに規定する加算は算定できない

(2)オンライン服薬指導により、「区分番号10」の薬剤服用歴管理指導料に係る業務を実施すること。

(3)医薬品医療機器等法施行規則及び関連通知に沿って実施すること。

(4)オンライン服薬指導は、当該保険薬局内において行うこと。

(5)患者の同意を得た上で、対面による服薬指導とオンライン服薬指導を組み合わせた服薬指導計画を作成し、当該計画に基づきオンライン服薬指導を実施すること。

(6)オンライン服薬指導を行う保険薬剤師は、原則として同一の者であること。ただし、やむを得ない事由により、同一の保険薬剤師が対応できない場合には、同一保険薬局内の他の保険薬剤師(あらかじめ対面による服薬指導を実施したことがある2名までの保険薬剤師に限る。以下同じ。)の氏名を服薬指導計画に記載し、当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行うことについてあらかじめ患者の同意を得ている場合に限り、当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行っても差し支えない。

(7)患者の薬剤服用歴を経時的に把握するため、原則として、手帳により薬剤服用歴及び服用中の医薬品等について確認すること。また、患者が服用中の医薬品等について、患者を含めた関係者が一元的、継続的に確認できるよう、原則として、服薬指導等の内容を手帳に記載すること。

(8)当該服薬指導を行う際の情報通信機器の運用に要する費用及び医薬品等を患者に配送する際に要する費用は、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として、社会通念上妥当な額の実費を別途徴収できる。

(9)医薬品を患者に配送する場合は、医薬品受領の確認を行うこと。

(10)厚生労働省関係国家戦略特別区域法施行規則(平成26年厚生労働省令第33号)第31条第1号に該当する場合(以下「特区における離島・へき地の場合」という。)は、次のとおりとする。

ア(3)については、厚生労働省関係国家戦略特別区域法施行規則及び関連通知に沿って実施すること。

イ(5)については、服薬指導計画を作成することを要しない。

ウ(6)については、他の保険薬剤師が対応しようとする場合には、服薬指導計画以外の文書に当該他の保険薬剤師の氏名を記載し、当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行うことについてあらかじめ患者の同意を得ること。

[施設基準]
(1)情報通信機器を用いた服薬指導を行うにつき十分な体制が整備されていること。

(2)当該保険薬局において、1月当たりの次に掲げるものの算定回数の合計に占める薬剤服用歴管理指導料の4及び在宅患者オンライン服薬指導料の算定回数の割合が1割以下であること。①区分番号10に掲げる薬剤服用歴管理指導料②区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン服薬指導料を含む。)

 

算定のポイントは?

 

  1. 薬歴管理料のオンライン服薬指導版。
  2. 遠隔診療(オンライン診療)を受けている患者で、
  3. 3カ月以内に来局している患者(初回NG)に対して算定。(全患者の1割のみ)
  4. 重複加算等の加算は算定できなく、服薬指導内容を原則として手帳に記載

遠隔(オンライン)診療を受けている患者さんに対し、オンライン服薬指導が認められた。これは、2018年から国家戦略特区で実施されていたときの条件ですね。

遠隔診療を受けた患者さんが、前回の来局から3カ月以内であるなら、オンライン服薬指導として算定できる。初回からオンライン服薬指導は算定できない

ちなみに、算定要件の(1)書いてある注4~10の、加算とは重複加算やハイリスク加算など薬歴管理料に付け加えて算定できる加算です。今回新設される吸入薬指導加算や調剤後薬剤管理指導加算なども算定できないので注意。

 

情報通信機器については、現時点では詳細が分からないが、国家戦略特区での条件から考えると、通信内容を記録する機能は必須となりそう。

このあたりは、施行規則や通知で補足されていくでしょうから、それらが判明してきたら追加していきたい。

 

プジキ
プジキ
遠隔診療じたい、実施されている数が少ないので、、、これを算定できるケースは限りなく少ないんでしょうね(汗

 

 

在宅医療を受けている患者のケース

 続いて、在宅の患者さんに対する場合を見ていきます。

先ほどと同じように、点数や算定要件、算定のポイントの順でみていく。

点数・算定要件は?

 

 

点数

(新設)
在宅患者訪問薬剤管理指導料 在宅患者オンライン服薬指導料 57点

 

算定要件など

[対象患者]
次のいずれにも該当する患者であること。

(1)医科点数表の区分番号C002に掲げる在宅時医学総合管理料に規定する訪問診療の実施に伴い、処方箋が交付された患者

(2)保険薬局において区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を月1回のみ算定している患者

[算定要件]
(1)別に厚生労働大臣が定めるものに対して、オンライン服薬指導(訪問薬剤管理指導と同日に行う場合を除く。)を行った場合に、注1の規定にかかわらず、在宅患者オンライン服薬指導料として57点を算定する。この場合において、保険薬剤師1人につき、週10に限り算定できる。

(2)在宅患者訪問薬剤管理指導料と在宅患者オンライン服薬指導料を合わせて保険薬剤師1人につ40に限り算定できる。

(3)オンライン服薬指導により、「区分番号10」の薬剤服用歴管理指導料に係る業務を実施すること。

(4)医薬品医療機器等法施行規則及び関連通知に沿って実施すること。

(5)オンライン服薬指導は、当該保険薬局内において行うこと。

(6)患者の同意を得た上で、対面による服薬指導とオンライン服薬指導を組み合わせた服薬指導計画を作成し、当該計画に基づきオンライン服薬指導を実施すること。

(7)オンライン服薬指導を行う保険薬剤師は、原則として同一の者であること。ただし、やむを得ない事由により、同一の保険薬剤師が対応できない場合には、同一保険薬局内の他の保険薬剤師(あらかじめ対面による服薬指導を実施したことがある2名までの保険薬剤師に限る。以下同じ。)の氏名を服薬指導計画に記載し、当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行うことについてあらかじめ患者の同意を得ている場合に限り、当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行っても差し支えない。

(8)訪問診療を行った医師に対して、在宅患者オンライン服薬指導の結果について必要な情報提供を文書で行うこと。

(9)患者の薬剤服用歴を経時的に把握するため、原則として、手帳により薬剤服用歴及び服用中の医薬品等について確認すること。また、患者が服用中の医薬品等について、患者を含めた関係者が一元的、継続的に確認できるよう、原則として、服薬指導等の内容が手帳に記載されるようにすること。

(10)当該服薬指導を行う際の情報通信機器の運用に要する費用及び医薬品等を患者に配送する際に要する費用は、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として、社会通念上妥当な額の実費を別途徴収できる。

(11)医薬品を患者に配送する場合は、医薬品受領の確認を行うこと。

[施設基準]
(1)薬剤服用歴管理指導料の4に係る届出を行った保険薬局であること。

算定のポイントは?

 

  1. 医療機関側が在宅時医学総合管理料を算定している患者であり、
  2. 在宅患者訪問薬剤管理指導料を月1回のみ算定している患者に対して実施可能。
  3. 薬剤師1人あたり週10回まで(在宅の薬剤管理料と併せて週40回以内)
  4. 服薬指導の内容は、原則手帳に記載。
  5. 届け出が必要

在宅患者に対しても、オンライン服薬指導が可能となった。これは、医療機関側が遠隔診療していなくてもOKなので、先ほどの通常患者向けよりも多少ハードルは低い。

在宅時医学総合管理料を算定している医療機関の患者であり、在宅管理料を月1回のみ算定している患者に対して算定できる。

医療機関側は2018年の診療報酬改定の際に、『在宅時医学総合管理料 オンライン在宅管理料』という、在宅患者向けのオンライン診療の点数がつきました。

 

『在宅管理料を月1回』という条件なので、同じ月に2回以上の在宅管理料を算定していた場合はオンライン服薬指導料の算定はできないの注意。

月2回の訪問をしている患者に対し、片方の訪問をオンラインに切り替えることが可能だと覚えておきたい。

 

まぁ、実際にオンラインでの対応に切り替えるのかというと、おそらく切り替えないですね。

通常の在宅管理料(650点)と比較して10倍も差があるため、人が足りなすぎるなど、よほどのことが無い限りは訪問する。

 

あと忘れてはいけないのは、届け出をする必要がある。万が一、オンライン服薬指導料を算定しそうであれば、とりあえず届け出だけは出しておきたい。

 

オンライン服薬指導が盛り込まれはしたが、正直に言うと、どちらも魅力は無い。よって、算定することは無いと思われる。

話題についていくという意味で、算定要件や点数を把握しておく程度で十分ですね((( ꒪Д꒪)))

 

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【質問】薬剤師としての価値を高めるには?

 

【答え】継続的な勉強

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