『調剤後薬剤管理指導加算』という名の、糖尿病患者さんの継続的な管理に加算がつくこととなりました。
服薬フォローに対する加算ではないので注意。
糖尿病は、ご存知の通り緑内障や神経障害、腎障害といった合併症を引き起こす。
例えば腎機能が低下して透析になってしまうと、患者さんのQOLは下がるし、国としてもかかる医療費がとんでもない金額となる。
また、糖尿病治療薬には低血糖の副作用もひそんでおり、適切な服薬が大事になる。
そういった背景があり、今回の加算が追加になっのではないかと考えてます。
さて、こちらの加算はすべての糖尿病患者が対象ではないので、要件をしっかり確認してきましょう!
点数・算定要件は?
(新設)
調剤後薬剤管理指導加算 30点
地域支援体制加算を届け出ている保険薬局において、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤(以下「糖尿病治療薬」という。)を使用している糖尿病患者であって、新たに糖尿病治療薬が処方されたもの又は糖尿病治療薬に係る投薬内容の変更が行われたものに対して、患者若しくはその家族等から求めがあった場合であって、処方医に了解を得たとき又は保険医療機関の求めがあった場合に、患者の同意を得て、調剤後も当該薬剤の服用に関し、電話等によりその服用状況、副作用の有無等について患者に確認し、必要な薬学的管理及び指導(当該調剤と同日に行う場合を除く。)を行うとともに、保険医療機関に必要な情報を文書等により提供した場合には、調剤後薬剤管理指導加算として、1月に1回に限り30点を所定点数に加算する。
算定のポイントは?
- 地域支援体制加算を届けている薬局で、
- インスリン、又はSU剤を使用している糖尿病患者さんが、
- 新たに糖尿病薬が処方された、又は、投薬内容が変更された場合に、
- 調剤後に状況の確認(服薬フォロー)して病院にレポート書くと算定できる。
最初の注意点は、地域支援体制加算を取っている薬局しか、この加算を算定することができないこと。
全ての薬局が対象ではないんですね。
続いての注意点は、対象患者。インスリン注かSU剤を使用していないと算定不可です。
なので、DPP-4とかSGLT2だけだとNG。
低血糖の副作用リスクが高い薬剤に対して、加算がついたイメージですかね。
上記の薬剤を服用していて、下記が発生した場合が対象になる。
- 新たに糖尿病薬が追加となった。
- 規格が変更となった
これらの条件がそろった患者さんに対し、投薬後のフォローにて、副作用の発現状況やコンプライアンスを確認。
最後、確認した内容を医師に書面でフィードバックすれば算定できるという流れですね。
うーん、薬剤の条件を満たす患者さんは、数が限られそうなのが懸念。。。
地域支援体制加算を算定していて、条件を満たす患者を見つけるまでがハードルで、そのあとは割と算定しやすいのかなぁと思います。
もちろん、医師とのコミュニケーションが取れていることは前提にありますが(汗
調剤後薬剤指導加算以外にも、2020年に新設された加算は、医師への報告書提出が必須なものばかり。
近隣病院とのコネクション作りは継続的に行い、対象者を見つけしだい算定をしていきたい(; ꒪⌓꒪)
薬局に関する勉強に便利なサイト
最後に、私がブログを書くときの記事ネタを探したり、情報収集に活用しているサイトの『m3』をちょっとだけご紹介。
m3は、薬局に関連性のある最新情報を国内外問わずにまとめて確認できるため、効率的に知識を補えるので助かっている。
一例ですけど、こういった情報が毎日更新される↓

こう、非常に興味をひかれるコンテンツが豊富。それで、毎日更新される。 なので、毎朝の通勤時間でサッと記事のタイトルだけ見ておけば、「え、知らないの?」といった取り残されるリスクが無くなる。※アプリがあるので便利。
閲覧するためには登録が必要なんだけど、お財布にやさしく登録費が無料。登録時に入力する内容は名前とか生年月日などで、「1分」あれば登録ができる。
なので、登録するか悩むぐらいなら、その悩んでる時間で登録完了する。
あと地味に嬉しいのは、サイト内の勉強動画を見ると『m3ポイント』なるものが貯まり、『Amazonギフト』と交換できる。情報収集しながらお小遣い稼ぎできるのが一石二鳥。
他の薬剤師向け情報サイトでは有料登録しないと読めないネタが、m3で掲載してることもあるので、登録して損は無いというか、「使わないのが損」な貴重なサイト。
すべての薬剤師に自信を持っておススメできるので、他の薬剤師に差をつけられる前にぜひ活用してみてください(و`ω´)و
公式サイトm3
【答え】継続的な勉強
2019年5月に厚労省が出した薬剤師の需要と供給についてのレポートをご存知ですか?
これ簡単に言うと『すでに薬剤師が余り出している』という内容が書いてある。需要を上回る数の薬剤師がいるそうだ。
突然ですが、最近の新卒の採用事情はご存知ですか?
調剤薬局やドラッグストアは、昔はそれこそ薬剤師の資格を持っていれば即採用というぐらい簡単でした。
でも今はちがう。優秀な成績の薬剤師に絞り始めていて、成績が悪い薬剤師は採用しない。
この流れが、じわじわと中途採用にも来ています。なぜそんなこと分かるかというと、これでも薬剤師の採用を担当してますから、動向はチェックしてるのです。
薬剤師が飽和していく未来に対し、すこしでも質を高めて需要の高い人材となるため、ぜひ日々の勉強に役立ててください(و`ω´)و


















