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こんな初心者レベルのマーケティングも知らないの?【薬局マーケティング】

オンラインマーケティング

社会人になると、「マーケティングが大事だ!」とか、「うちのマーケ部が○○で××で・・・」とか、「市場のマーケティング予測はほにゃららで・・・」みたいな会話にふれる機会、あるよね?

ただ薬局の場合なんだけど、ふと自分のキャリアと照らし合わせて考えたときに、現場の薬剤師だったときはモチロンのこと、管理薬剤師・薬局長の時や、そのうえのマネージャーに昇進したあとも、マーケティングの重要性ってあんまり問われない場合が多かった。

 

・・・いや、見栄を張らずに声を大にして言いましょう。

 

 

マーケティングなんて知らなかった。

 

 

そう、タイトルで書いたのはまさに、過去の自分に対するdis。こんな初心者レベルのマーケティングも知らなかったのかよと。

プジキは、調剤薬局の次は他業種へと転職したんだけど、そこでは「マーケティング」を考えることが日常で、「3CにおいてSWOT分析の結果、そのプロダクトにおける弊社のUSPは○○だから、KPIの設定は・・・」なんていう、意識高い系とバカにしていた単語が飛び交ってるではありませんか!!(汗

そんでもって、マーケティングの重要性っていうのをリアルな現場を通して学んだ結果、「これって、、、薬局でも重要じゃね!?」っていうあたり前のことにようやく気付き、薬局の世界に戻ってきた現在は、マーケティングを仕事で生かしているというわけです。

 

マーケティングというと、「とりあえず響きがかっこよくて、でも、、、何するの?」みたいな人が大半なんじゃないかと勝手に思ってます。

でも、順を追って理解して覚えていくと難しいことなんてないんです。何となく難しいと思っているだけ。

 

真面目なことを言うと、、、薬局の調剤報酬は年々厳しくされて調剤業務だけでは経営が厳しくなるのは目に見えているので、生き残るためにもマーケティングの概念はすごく使える。というか、マストですな。

また、良くも悪くもマーケティングを知らない薬剤師が圧倒的なので、独立を目指している薬剤師、経営陣を目指す薬剤師、転職しようとしている薬剤師も、強みを作る・差別化を図るという視点でも学んでおいて絶対損は無い!(おかげで転職の時に年収上がったよ〔ハート)

 

イメージしやすいように薬局を題材にして、まずは初心者レベルの内容から徐々にステップアップしていこうと思うので、ぜひこの機会・このタイミングに学んでみてね!モチロン、薬剤師じゃないビジネスマンも必須教養であることは間違いないので、読んでくれると嬉しいなー!

 

そもそも、マーケティングとは何なの?

なんでも知ってるウィキペディア君いわく、

マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客カチを生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。

ということだそうです。分かったような、分からないような。。。

 

なのでもう少しかみ砕くと、『顧客が本当に欲しい商品・サービスを作り、それを顧客に届け、価値を感じてもらえる』という概念のこと。もしくは『顧客のニーズを特定して、価値を感じてもらえるようにする仕組み』のことです。

 

ニーズとは何なの??マーケティングの神様に聞いてみよう

「ニーズ」という単語は、仕事の場だったり経済系のニュースだったり、はたまた実生活だったりで一度は耳にしたことがあると思います。名前からして「need」にsが付いた感じだから『必要』って意味を指すのだろうなと想像はできますよね。

では、「ニーズ」とは何なのか?・・・の説明が実はちっと難しくて、マーケティングの本により微妙にニュアンスが違ってたりします。

 

なのでプジキは、マーケティングの神様とされているフィリップ・コトラーが定義する意味をニーズの意味として捉えてます。

フィリップ・コトラー(1931年~)
アメリカの経営学者(マーケティング論)。現代マーケティングの第一人者で世界的権威。時代とともに変わるマーケティングの概念を、簡単かつ具体的に説明していることなどから、「近代マーケティングの父」、「マーケティングの神様」と評されている。

コトラー先生の方は分厚いのばっかりだけど、これは比較的薄くて初心者向け。3C、4Pといったマーケティングの基本中の基本などが書かれている。

 

「~の神様」とか「~の父」とか書いてあると、ついついその権威に従いたくなる、虎の威を借る狐の性分なんす。心理学用語ではこれを「ハロー効果」なんて言われます。

※ハロー効果などの心理学用語について、くわしくは「服薬指導が上手い人だけ使っている有名心理学テクニック5選」で説明しているます。

 

おっと、すぐ横道にそれるのが悪い癖なのよね(汗)

 

ニーズ、ウォンツ、デマンズの意味はこれだ!

そうそう、ニーズの話ですけど、「ニーズ」以外に「ウォンツ」、「デマンズ」という単語もあるので、併せて覚えちゃいましょー!

  • ニーズ:必要性を感じている状態
  • ウォンツ:具体的なモノ・サービスへ欲求を感じる状態
  • デマンズ:特定のモノ・サービスを得られる状態

 

「単語だけだと記憶定着が弱いんだよ!」っていう人のために、上記内容を図解します。イメージとして覚えちまいましょう!

ニーズ、ウォンツ、デマンズ

何らかしらの必要性を感じている状態『ニーズ』からスタートして、『ウォンツ』、『デマンズ』と進むにつれて、何を必要としているかハッキリとしていきますね。

ニーズの状態は抽象的で、ウォンツ、デマンズと進むにつれて具体的になっていきます。

 

ただ、「ニーズは何か?」を考えるときは、上の図解でいう「ニーズ」を指していたり、「デマンズ」の状態を指していたりと、状況によって変わるので、『ニーズ=~をしたい状態』と覚えておけばOK。

 

さぁ、マーケティングをやってみよう!

ニーズもわかってきたことだし、それでは実践です。薬局を例に練習してみましょう!

 

ここでお願いです。読んでいただけてる皆さんも、「ふむふむ」と読み進めるだけじゃなくて、顧客のニーズからどんな商品を提供すればよいのか、という風に一緒に考えてみてね!

マーケティングを修得していくためには自分の頭で考える訓練がめちゃめちゃ大事で、自分の中に落とし込んでいくためには考えるのが超重要。慣れないうちは難しいと感じるだろうけど、慣れるまでは皆大変なので、マーケティング修得のために脳みそをフル回転しましょう。

脳みそ筋肉マンに俺はなる

ちなみにソフトバンクの孫さんが、『脳みそ筋肉マンになる。脳みそは筋肉だ。使えば使うほど柔軟に強くなる。』と言っていた。

初めて聞いた時には「まさにそうだ!」と心を打たれました。このフレーズが好きで、何か考えるときは「脳みそ筋肉マン」を唱えてます

※これは、孫さん28歳時の講演で話された内容で、オーディオブックになってます。値段はけっこうしたけど、仕事前に聞くと「よっしゃ!やったるで!」という気持ちになれる、ある種のカンフル剤と思うことにしてます。

マーケティンの練習だ!

では、脳みそ筋肉マンを目指して、薬局の例で考えてみよう。

(練習)風邪を引いた人へのマーケティングを考えよう

【 顧客  】:風邪を引いた人
【 ニーズ 】:早く治したい

顧客ニーズに対して提供する商品・サービス(価値)は・・・?

 

【考えらえる商品・サービス】

  • マスク
  • 栄養補助剤
  • 休息するようアドバイス

こんな感じで考えることができます。そして、薬剤師の人ならきっとこう感じたはず、、

 

これって投薬時にやってることじゃね!?

 

そうなんです。患者さんに投薬するときに、意識的・無意識的かどうかってのはあるけど、やってるんですよ。患者さんの話を聞いたり様子を見て、何を必要としているのだろうか(ニーズ)を捉え、「今回の処方薬は合ってるかな?」、「こんなアドバイスをしたら良いかな」って考えてると思います。

それこそすでに、マーケティングをやっていることと同義なんですよ!!

 

マーケティングの世界にようこそ

「マーケティング」なんていう横文字だけを見ると、何やら小難しそうな印象を受けてしまいがちだけど、かみ砕いてみると実は色んな場面で使っているんですよね。

モチロン、今回紹介したのはマーケティングの初歩中の初歩のことで、これだけでマーケティングを分かったつもりになるのは危険。冒頭でちょっと出した3C、SWOT分析など、たくさんの用語・手法があります。

マーケティングの本が世の中には無数に出されていて、勉強会やらセミナーやら毎日のように開催されているぐらい、奥が深いんですよね。

でも、今回の内容はマーケティングを行うときの最初の大事な核になる部分。

 

素晴らしきマーケティングの世界を楽しみましょう!

 

 

マーケティングの世界にようこそ!

 

(書いてて面白かったから、マーケティングの話は連載にしようっと)

 

んじゃね!

 

 

マーケティングの勉強におススメな本

んじゃね!で締めくくったけど、Twitterで「おススメな本教えて欲しい」とメッセを頂いたので、せっかくだから以下にプジキのおススメ本を紹介します。

 

【超初心者向け】ドリルを売るには穴を売れ

マーケティングを全く知らない人が「マーケティングとはこういうこと!」と学べる、導入として読むのにおススメ。自分もマーケティングの勉強を始めるときに、この本から入りました。

「マーケティングとは何か」から始まり、顧客にとっての価値(ベネフィット)をどのように提供してお金を得るのか、他のサービスと差別化するためには○○を考えればよい、などなど基礎的なことを覚えられ、マーケティング脳になれます。

各章ごとに、レストランの立て直しという設定で覚えた内容を盛り込まれた小説(ちっと内容はアレだけどw)があるので、ケーススタディとして実践方法もつかめる。

マーケティングをかじったことがある人は、「あー、はいはい!」で終わる可能性が高いので、読む必要はなさそうです。

 

【初心者~中級者向け】図解 実践マーケティング戦略

さっき紹介した「ドリルを売るには穴を売れ」と同じ作者なんだけど、ドリル本よりも登場する専門用語が増えて、よりマーケティングの世界を感じれます。

いきなりこれから入ると、ビジネス用語に慣れてない人は小難しい単語や横文字に「うっ!」と感じて読むのを止めてしまう恐れがありますが、食らいついて読み進める自信があれば、この本から入っても良いですね。

 

【辞書として活用】マーケティング用語辞典

マーケティングの復習をしようと思って、本屋で衝動的に買った本。古今東西のマーケティングの用語が網羅的に簡潔にまとめられていて、最近のWebマーケティングの用語も書いてあって、意外とアタリだった。

マーケティングの考え方を学ぶというより、マーケティングを使う際のツールとして使う様々な分析方法が学べるので、どちらかというと辞書的な本ですね。

例えばこんな文章を見つけたら、横文字部分を調べて、その周辺に書いてあることも覚えるみたいな感じ。

例)プジキさんのオウンドメディアはPV数出てないけどCV(コンバージョン)率は高い。それは、SEM施策が上手く、モバイルフレンドリーのためUU(ユニークユーザー)もファネルを効率的に通過できている。さらにアップセル・クロスセルの成約率も高い。

知らない人はパッパラパーな単語の羅列に感じるけど、これ、、、全部この本に書いてあることで作文しました(汗

 

【絶版だけど名著】ハイパワー・マーケティング

マーケティング本のネタを辿ったときに、元ネタとして使われているのがこの「ハイパワー・マーケティング」。DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)という手法に関して、様々な手法が網羅的に書かれています。

※DRMを簡単に言うと、興味を持ってくれた客にモノを売るという、非常に効率的なマーケティング手法

名著と名高く、マーケターの間ではバイブルとして使われているという噂を聞き、「これは欲しい!!」と探したんですけど、、、これ、、、絶版になってますー(涙)

プレミアついて超高く、どうしようか3日悩んだ末に、更にオーディオブックをつけて購入した、思い出の本ですな・・・。プレミアの倍プッシュや。

 

【神様の本】コトラーのマーケティング・コンセプト

上の方でも紹介したけど、マーケティングの神様、コトラー大先生の本。コトラー大先生が出す本は、「これはジャンプかですか?」と言わんばかりに分厚いのが多いけど、これは比較的薄い本。

80のコンセプトがアルファベット順に並んでいて、各コンセプトごとに知識が無くても理解できるよう、簡潔にまとめられている。さすが、神様と呼ばれる大先生は違うな(権威にスリスリ)

これも初心者向けではあるけど、中級者のマーケティング思い出し本としても活用できる。

以上、5冊の本を紹介してみましたので、自分に合ってそうな本を選ぶも良し、とりあえず何種類か購入して並列で読んでいくのも良し、全部買って本棚に並べて勉強した感になるのも良し(ではない)ですな。

 

毛嫌いせず、学んでみると仕事に活かせる発見があり、楽しいですよ(و`ω´)و

【質問】薬剤師としての価値を高めるには?

 

【答え】継続的な勉強

2019年5月に厚労省が出した薬剤師の需要と供給についてのレポートをご存知ですか?

これ簡単に言うと『すでに薬剤師が余り出している』という内容が書いてある。需要を上回る数の薬剤師がいるそうだ。

 

突然ですが、最近の新卒の採用事情はご存知ですか?

調剤薬局やドラッグストアは、昔はそれこそ薬剤師の資格を持っていれば即採用というぐらい簡単でした。

でも今はちがう。優秀な成績の薬剤師に絞り始めていて、成績が悪い薬剤師は採用しない

この流れが、じわじわと中途採用にも来ています。なぜそんなこと分かるかというと、これでも薬剤師の採用を担当してますから、動向はチェックしてるのです。

 

薬剤師が飽和していく未来に対し、すこしでも質を高めて需要の高い人材となるため、ぜひ日々の勉強に役立ててください(و`ω´)و

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