薬局で採用担当をしている現役薬剤師のプジキです。
こういった悩みを抱える薬剤師の皆さんに答えていきます。
薬剤師として働いていると、絶対に1度は考える『転職』。 いざ転職しようと考えたときに、どのような方法で転職活動を行うのがベストなのか、悩みますよね?
わたしも4回の転職をしているので、まぁ、色んな方法で転職しました。
そして今は薬局の採用を担当しているので、薬局の転職事情のリアルについて我ながら詳しい自信があるので、この記事にまとめていきます。
- 薬剤師の転職方法→3パターンの分類を説明
- 各転職方法のメリット・デメリットを解説
転職方法を知りたい、転職に悩んでいる皆さんに読んで貰えれば、「自分にはどんな方法がベストな転職方法なのか」と考える材料として役に立つようまとめたい。
転職は今後の人生を左右する重要な一大イベントなので、成功させるためにもぜひ参考にしてください。
も く じ
薬剤師の転職方法は3パターンに分けられる
世の中の薬剤師が転職しようとしたとき、その手段としては3パターンに分類される↓
- 転職したい会社を自分で探す・応募する
- ヘッドハンティング・紹介される(ヘッドハンティング会社、知人など)
- 転職(仲介)サイトを利用する
この3パターンは薬剤師だけに限らない。すべての社会人が転職しようと思ったとき、このどれかの方法で転職活動を行うのだ。
薬剤師だから特別ってことはなく、普通のサラリーマンと同じように転職活動をする。しいていえば薬剤師は、普通のサラリーマンと比べれば売り手市場(求職者が有利な状態)ですね。
ではでは!順に、それぞれの良い点・悪い点を交えながら説明していこう。
転職したい会社を自分で探す
これは読んでそのままの通り、自分で転職したい会社を探し、そこに応募するという方法。
薬局のホームページを見ると、「一緒に働きたい薬剤師大募集!!」とか、「求む!熱い薬剤師!」とか、とりあえず採用ページを出している。
その他にも、病院や医薬品卸、製薬企業、CRO、変わり種でいくと薬剤師ライターとか、幅広い会社が薬剤師の求人を出している。
そこに、自分が「これだ!」と思った企業に対して応募をする、といった方法ですな。 これは、新卒の就職活動と同じことを行うと思ってもらえばOK。
薬剤師の求人を自分で探す方法は?
自分で転職する会社(求人)を探す方法は、次のような方法があるので紹介していく。
※それぞれの方法に対して、メリットを青字、デメリットを赤字で強調してあるので、「こんな部分に良し悪しがあるのかー」とチェックしながら読んでみてね!
企業のホームページ(HP)から探す
気になる薬局や病院のHPをググって、その企業の求人サイトから応募する方法。
薬局であれば、ホームページにはほぼ100%、薬剤師の求人ページがある。 そこには採用条件や待遇(給与、福利厚生など)が書いてある。
HPからの連絡は、薬局の採用担当者と直接やり取りを行うので、応募から面接・採用までのスピードが早い。企業としても、HPから薬剤師が応募してきてくれると広告費用が必要ないので嬉しい。
注意しなければならないのは、HPの求人サイトに書いてある内容が、基本的に良いこと中心にかかれていること。
酷いと、その企業が問題視していることを隠したいから、あえて反対の内容を書いていたりする。(転職会社の人がこっそり教えてくれた)
すべての求人に書いてるアピール内容が偽りでは無いけど、書いてある内容をそのまま信じはしない。
面接や見学のときに実際の雰囲気を感じ、採用担当者と話しをするなかで、「HPの内容は本当か!?」ということを確認しましょう。 ウソだと怖いからね。。。
薬局の店舗に貼ってあるポスター(広告)
薬局の入口とかに、薬剤師の採用に関する広告が貼ってあるので、そこから応募する方法。 ふだん町で見かける薬局をじっくり見てみると、けっこうな確率で貼ってある。
自宅ちかくの薬局や、普段行くことのある薬局だと、その薬局で働く人たちの生の姿が見れるため、実際に働くイメージが沸きやすいことはメリットですね。
ただ、店先の求人だけで応募を考えるのは情報量が少なすぎるので、諸刃の剣であったりします。
「薬局の外側から見た楽しそうな雰囲気と、実際の過酷な労働環境はかけ離れてた!」なんてことにならないよう、HPなども併せて確認し、きちんと情報収集することを忘れずに。
ちなみに、採用担当者向けにお伝えすると、この求人方法、あんまり連絡無さそうに思ってましたけど、実際は以外と応募がくるからびっくりする。
とある住宅街にある薬局で応募の広告を貼っていたら、2~3カ月に1回のペースで連絡がきたので、実施していなければ試す価値はありですよ。 何より、紙と印刷費用しかコストかからないですしっ!
フリーペーパーで探す
よくある求人情報誌に薬局の採用情報が載っている。
たくさんの求人情報を短時間にあつめられるけど、それだけだと情報量が少ないので、結局HPをみることになる。
薬剤師会のHPから求人を探す
実は薬剤師会のHPでも求人募集をしていたりする。
ただ、サイト上で求人募集を行っている薬剤師会は一握りしかないし、そもそも情報を更新しているか怪しい所ばかりなので、まったくおススメしない。
ハローワークで求人を探す
ハローワーク(公共職業安定所)でも薬局の求人情報が出てます。
ただ、採用条件として書いてある内容は企業の採用ページと似たりよったりな内容なので、直接薬局のHPを見た方が効率的と思われるので、これもおススメしない。
ウォンテッドリー(WANTEDLY)を利用する
最後に、ちょっと毛並みが違うけど紹介したいのはWANTEDLYという会社(サービス)。 これは、企業が自社の特徴や強みなんかをアピールして、求職者が企業へ気軽に連絡が取れるサイトです。
ここは、薬剤師の転職に強いわけではないけど、このサイトを利用している薬局はITのスキルが比較的高いと思うので、これからの時代に生き残っていける薬局なのではないかと勝手に考えてる。
Facebook(SNS)をフルに利用するサービスなので、Facebookアカウントを持っている人は一度覗いてみるのも面白いと思う。
自分で求人を探す場合のまとめ
就職活動の時を思い出してみると分かりやすいけど(人によっては悪夢かもしれませんが・・)、自分が好きな企業をじっくりと調べることができる。 その反面、純粋にメンドクサイですよね。
少し調べた程度では情報量が少なすぎるので、情報収集が必須になる。 企業研究できる時間や情熱があるなら良いけど、働きながらだとなかなか難しいですよね。。
なので、自分で求人を探すことに向いている人は、すでに退職している場合や転職の希望時期まで余裕があるなど、時間に余裕がある人向けですね。
ヘッドハンティング・紹介される
次の転職方法としては、ヘッドハンティングとか紹介といった、他の人から「転職しようぜ!!」と持ち掛けられるパターンですね。
それぞれ、見ていきましょう!
そもそもヘッドハンティングって実際あるの?
あります。
過去3回ほど電話かかってきました。 なぜか自分の携帯に(個人情報流出コワイ) 「あなたが優秀と聞きましてお電話させていただきました」なんて言われるの。
社交辞令だと分かってはいるけど、、ヘッドハンティングって響きが良いから、、こう、優越感にひたれるよね?(笑)
スカウト会社の仕組み(どこで携帯電話番号を知ったのか、スカウト会社の高額な手数料など)については別記事にまとめるので、そちらを参考にしてみてね。
関連記事【リアル体験談】薬剤師のスカウトってどんな感じなの?
知人の紹介で転職するとは?
例えば、会社の元先輩とか、大学時代の友達から紹介されて転職する方法です。 紹介される分、普通に転職活動を行うよりもスムーズに転職を行うことができる。
例えば、聞きにくいことを確認しやすい。 「残業が実際はどれぐらい発生しているの?」とか、「人間関係はギクシャクしてませんよね!?」など、企業の担当者に直接聞きにくそうなことも、知人だと聞きやすいよね。
その代わり紹介で転職すると、紹介者のメンツとか信頼関係など、人との関係性が足かせとなり、結果的に自由に動けなくなることもあるので注意が必要。
ヘッドハンティング・紹介のメリット、デメリットとは?
メリットとしては、転職するためにかける時間とかエネルギーが少なくて済むことです。
向こうから「転職してくれー!」とお願いをされている状況なので、あなたとしては「うん、OK」と返答するだけ。(※もちろん、変な奴は落とされるけどね)
その代わり、薬局・企業の完全なる都合で「転職して欲しい!」とせまってこられるので、必ずしもあなたの転職タイミングと合わないことはデメリット。
今の職場が「最高に楽しいぜ!」な状態のときに、「転職しませんか!?」と言われても、ただの雑音にしかならないもんね。
ちなみに私の友達で、転職する気が無いときにヘッドハンティングされ、自分を見つめ直すキッカケになり、結果としてお誘いしてもらった会社に転職した奴がいた。
1番スムーズに転職が進む方法なので、ヘッドハンティングされたタイミングで自分のキャリアを見直し、運命だと思って飛び込むのもありかもしれないですね。
・・・くれぐれも、ちゃんと情報収集はしてからね。
転職(仲介)サイトを利用する
薬剤師が転職するとき、圧倒的に多数の人が転職サイトを活用する。というか、薬剤師に限らず、一般的に転職といえば転職仲介サイトを活用する割合が多い。
薬剤師系の転職サイトというと、例えば『マイナビ薬剤師』とか『薬キャリエージェント』とか『リクナビ薬剤師』とかが有名。
なんで転職サイトを利用するかというと理由はシンプルで、楽だから。
楽ポイントその①:求人を探す手間が省ける
転職サイトに登録することコンサルタントが付いて、あなたの希望に合った求人をいくつも提案してくれる。
楽ポイントその②:転職に必要な自己分析の助けになる
転職したいけど具体的な働き方とか条件のイメージが固まらないときに、「なんかこう、〇〇な感じっ!」とフワっと伝えた内容から自分の適性へ繋げてくれる。
楽ポイントその③:トータル的な転職サポート
面接日時の調整や条件交渉、履歴書の添削など、重要で気合入れなきゃいけないんだけど、正直めんどくさい作業を手伝ってくれる。
もちろん彼らは仕事だから手伝ってくれるわけで、それなりに手数料を取っている。転職先の企業からね! その分、転職者は無料で使える。
どんな仕組みかというと・・・、転職会社が転職を成功させると、転職先(求人元)の企業から手数料が貰えるのです↓

手数料の平均的な相場としては、転職者の年収の30~35%。 仮に年収600万円で薬剤師を転職させると、手数料は驚きの180万円~210万円(!)
そりゃ転職会社の人は、なんとしてでも成功してもらうために全力を出しますよって話ですね。
ただ、これだけ手数料が高いと、全然希望していない転職先にゴリ押ししてくる担当者とかもいるので、利用には注意が必要。 転職してみたら「聞いてた話と全然ちがうやん!」とか冗談じゃないよね。
そのリスクを回避するには、複数の転職サイトを同時に使って、比較しながら進めるのが安全です。
転職サイトの仕組みや活用方法、エージェントのメリット・デメリット、転職会社の見分け方について、全精力をかけてかなーり詳しくコチラでまとめました(↓)
関連記事採用担当が伝えたい、薬剤師の転職サイトは正しい利用法が1つの理由
転職を考えている全てのひとに参考となるよう心を込めて書いたので、ぜひ読んでみてください!
まとめ
転職方法ごとに向いてる人を簡単にまとめますっ!
- 転職先を自分で探す→時間のある人向け
- ヘッドハンティング・紹介→状況・タイミングが合う人向け
- 転職(仲介)サイト→時間の無い人・楽したい人向け
最初にも書いたけど、、転職は今後の人生を左右する大事なイベントです。「あの時、あっちの会社に行っていれば・・・!」と悔やんでも、すでに時遅しです。
そんな悲しい後悔をしないために、転職方法ごとの特徴を理解し、自分に合った転職方法で「あの時の転職は成功だったよ」と思えるように頑張って下さい。
転職活動は精神的にも肉体的にも大変です。 投げ出したくなる瞬間もあります。(かつて自分もそうでしたし。)
ですが、絶対に踏ん張って耐えてください。 その後の人生の歩み方が全然変わりますから。(今の自分がそう思えるのです)
最後に余談ですけど、私は『頑張る』って言葉が好きです。『頑張る』の意味、知ってますか?
頑張る:あることをなしとげようと、困難に耐えて努力する。
『頑張る』という言葉は気軽に使われるけど、意味としては「困難に耐えて努力する」と非常に重みのある言葉なんです。
転職はホントに大変だけど、ぜひ困難に耐えて、努力をして、明るい未来を掴むためにも頑張ってください。心から応援してます!(و`ω´)و
【答え】継続的な勉強
2019年5月に厚労省が出した薬剤師の需要と供給についてのレポートをご存知ですか?
これ簡単に言うと『すでに薬剤師が余り出している』という内容が書いてある。需要を上回る数の薬剤師がいるそうだ。
突然ですが、最近の新卒の採用事情はご存知ですか?
調剤薬局やドラッグストアは、昔はそれこそ薬剤師の資格を持っていれば即採用というぐらい簡単でした。
でも今はちがう。優秀な成績の薬剤師に絞り始めていて、成績が悪い薬剤師は採用しない。
この流れが、じわじわと中途採用にも来ています。なぜそんなこと分かるかというと、これでも薬剤師の採用を担当してますから、動向はチェックしてるのです。
薬剤師が飽和していく未来に対し、すこしでも質を高めて需要の高い人材となるため、ぜひ日々の勉強に役立ててください(و`ω´)و


















